行政書士試験攻略法-おすすめ解答順番

ノウハウ

行政書士試験の本番直前。そのような時期になるとできることは限られきます。特に11月に入ってしまえば、これまでやったことの見直しと復習に追われ、何か新たに有効な対策を練ることは困難です。

しかし、そのような直前期においても取れる有効な対策が存在します。それが・・

行政書士試験の解答順番です。

普段から、「解答順番を意識して問題を解いている」という方もおられるでしょうが、そうでない方は、本番前に解答順番を考察するといいでしょう。絶対に!Σ(゚Д゚)合格確率を高めることができます。

ということで、私のおすすめ解答順番を紹介したいと思います。参考にしてください。

そしてまず、結論から先に述べてしまえばおすすめの解答順番は以下の通りとなります。

①問1~問43、問47~問57(記述式、文章理解を抜いた他の問題)を2時間で解く。
②問44~問46の記述式を30分で解く。
③問58~問60の文章理解を30分で解く。

このようになります。

そして、なぜこのようになるかを解説していきます。

解答順番を考えるわけ

行政書士試験は、全60問を3時間で解答する試験です。

行政書士試験得点配分

単純計算すると1問3分と十分な感じに思われるかもしれないですが、問われる法律・内容もさまざまで記述式まであるといった複合的要素が多い行政書士試験において、問題ごとの時間配分、さらには問題を解く順番(解答順番)までに気を配らないと、この60問をうまくこなすことはできないのが現実です。

もし、シンプルに先頭の問1から問題を解いていけば、難問に引っかかって無駄に時間を費やし、焦りから、できる問題もミスする可能性があります。

また、記述式と一般知識の文章理解などはなるべく時間をかければ正解確率が高まるという特徴があります。

つまり先頭から解いていくのは、学力以外のところで合格可能性を下げる愚かな行為となりおすすめできません。そこで、

合格可能性が高まる解答順番を考えなければならないのです。

ということで、合格可能性が高まる解答順番を考えていきます。そして最後に、私のおすすめを紹介いたしますので参考にしてください。

解答順番の例と、そのメリット・デメリット

実は、この解答順番に関しては多くの受験生がいろいろな方法を実践しています。多くの受験生が実践している方法について、そのメリット・デメリットを指摘していきます。

好きな(得意)科目から解いていく

好きな(得意)科目から解いていく方法です。例えば、民法が得意なので民法から解き、次に得意な憲法、次は商法といった具合にやる方法です。これについてのメリット・デメリットを指摘します。

メリット
①得意科目からやるので頭のウォーミングアップとなる。
②得意科目からやるので比較的早く終わり、残りの時間を苦手な科目に費やせる。

デメリット
①いろいろな科目へ飛びながら解答するのでマークシートミスを起こしやすい。
②記述・文章理解が苦手だという場合、最後に残すと痛い目にあう。

得意な科目から手を付けるというのは悪くない方法です。

試験にスムーズ入れるし、時間も稼ぎやすいです。ただし、民法の次は憲法というふうに飛ばすとマークミスを起こしやすいですし、記述・文章理解を残すと結構重いです。

特に、マークミスを起こす原因を作るのはまずいです。マークミスは、例えば民法から始めた場合、問27からマークすべきところを問26からマークしてしまい、結果1個ずつずれるといった状態です。たいがい試験を進めていく内に気づき、当然修正することになります。

この修正に取られる時間を負うリスクと、修正においてさらにマークミスをする(問27の解答3を、問28に移す時解答4にしてしまったなどの)リスクを負います。このやり方を実行する場合は相当な慎重性を求められるでしょう。

記述・文章理解を先にやってしまう

これは、とにかく時間をとる記述・文章理解を先にやってしまい、あとはじっくりと択一問題に取り組むという方法です。これについてもメリット・デメリットを指摘します。

メリット
①とりあえず記述・文章理解を始末できた安心感を得られる。
②マークミスを起こしにくい

デメリット
①記述・文章理解が奇問難問だった場合、予想以上に時間を奪われる場合あり。
②記述は択一の中にヒントが隠されている場合があり、それを見逃す可能性あり。

とくかく記述・文章理解を始末したことにより安心リラックスして択一問題に打ち込めます。そして、記述はマークシートではなく別枠、文章理解は最後の3問ということで、マークミスを起こしずらいです。

ただし、記述・文章理解の難易度が高く予想以上に時間を取られ、焦って択一を解く(ミスが出やすい)はめになることもあります。

そして実は、記述式は択一式の問題の中にヒントが隠されている場合も多いです。択一で出ている選択肢が記述の関連事項だったりすることもあります(わざとなのか、作成者のミスなのかは不明ですが)。

つまりは、択一を一瞥してから記述を書いた方がいいんだね

その他の方法

上記以外にもさまざまな手段があります。商法から解くとか、一般知識から解くといったような方法などさまざまです。そして、どれも一長一短があります。

そこで、私が思うおすすめの解答順番を以下に示します。

私の考える解答順番

私が思うおすすめの解答順番を紹介しますが、それには、ある前提を持つことが必要となります。それは、「行政書士試験は2時間の試験だと思え!」ということです。

どういうこと?と思われるでしょうから説明します。

まず、試験問題の内訳のなかで、記述式と一般知識の文章理解問題の6問だけは別物と考えましょう。

記述式は1問で20点も配点がある超重要部分です。一般知識の文章理解問題は1問の配点は他の択一問題と同様に4点ですが、一般知識14問中3問も占めるうえ、一般知識の足切り回避ライン6問の内の半分を占めているこれまた重要部分です。

つまり、この6問は特別なのです。

なお、一般知識問題の攻略方法に関してはこちらの行政書士試験の一般知識問題を攻略する方法を参照してください。

そして、この特別な記述式と一般知識の文章理解問題の部分を解答するために1時間の時間を使うことを私は推奨します。つまり、記述式と文章理解は1問につき10分を確保するのです。

そして、この6問を解くのは後半の1時間にしましょう。前半2時間で文章理解を除く択一式、多肢選択式問題を解くのです。これが、「行政書士試験は2時間の試験だと思え!」ということです。

解答時間配分

個人的には、記述式と一般知識の文章理解問題の部分で「記述式30点」+「文章理解12点」=42点を確保すれば合格可能性はかなり高いと思っています(私が合格の時の点数も42点でした)。

しかも、記述式と文章理解の部分は時間をかけることさえできれば、この点数が取れる可能性が高いのです。だから、このラインを狙っていきましょう。

まとめ、おすすめの解答順番詳細

そこで、前述したさまざまな解答順番例と私の考えを踏まえて、おすすめの解答順番をまとめます。

①まず、試験開始の合図あったら記述式問題の3問を見ましょう。択一内にヒントがある可能性があるので、その時は書かずに、記述式問題のことを頭の片隅に置きながら択一問題から始めましょう。

②択一問題は問1から順番に解く。先頭から順番に解くのは愚かであると前述しましたが、マークミスを起こす可能性を考えると、やはり先頭から解くべきです。ただし、例年問1の基礎法学は難問を出す傾向があります。受験者の心を折りに来るのです。ですが、このことはわかっていれば大したことではありません。「おっ、きたきた」と軽くいなしましょう。

③記述式を飛ばして、問57までを2時間以内で終わらせましょう。終わったら記述式にいきます。

④記述式を1問10分で書きます。択一を先にやっていることで、ヒントを見つけていたり、頭の中が法律モードになっているので最初に取り掛かるより解きやすいはずです。

⑤残り30分で文章理解を解きます。1問10分あります。じっくり熟読して解答しましょう。熟読さえできれば文章理解は確実に取れます。

以上が、私が提案する解答順番になります。普段の過去問演習などで違う解き方をしている方は、このやり方を本番でいきなり実行するのは難しいかもしれませんが、そうでない方は試してみてください。

また、解答順番以外の本番当日における心得もこちらの行政書士試験当日の過ごし方と事前準備にて紹介していますので参考にしてください。

以上となります。本年度、行政書士試験を受験する方はがんばってください。

頑張ろうね!